◇◆個別指導塾の学習空間、坂戸東・北本教室の沖村です◆◇
その少年は、決して運動は得意ではなかった。
しかし、水泳をやっていた。ある水泳の試験で、何度も不合格をもらっていた。
そんなある日、父親が声をかけた。
練習しにいかないか?
少年は、始めは拒んだが、母親が横で推しているのもあり、渋々行くと決断した。
それに、幼い頃から水に触れているのもあり、水泳はもとよりプールに抵抗はなかった。
現地に到着すると、少年は遊んでばかり。
練習なぞ、する気配すらない。
困惑した父親は、何度も泳ぐように指示を出す。首を横に振る少年。父親は、少しでよいから、と少年を誘導する。
父親の粘りに負けた少年は、少しだけ泳ぐ決意をした。
父親は、すかさず、心から褒めた。
少年は、僅かに頬を緩めた。
父親は、目標を立て、少年を励ましながら、練習に向かうようその場を盛り上げた。
勿論、達成したあとの話もした。
結果、少年はゆっくりと泳ぎ出した。
父親は、手を差しのべず、横から後ろから支援した。
あと少し、まだまだいける、いけいけいけ、出来る出来る、本人の力になるような前向きのことばだけ、投げかけ続けた。
少年は、自分自身の最高記録を一つ打ち立てた。
同様に、次の目標を立て、これまた達成し、その日のうちに少年は三つの目標を達成したのである。
驚きとともに、まさに彼の歴史に刻まれた瞬間であった。
ここから、学びとれることが、いくつかある。
一、運動が苦手でも取り掛かることで、何が起きるかわからないこと。
一、母親が推したこと。つまり、家族の協力。周りの協力。
一、父親が、励まし続けたこと。褒め続けたこと。
少しずつ進め、乗り越えられる壁、目標を用意したこと。
目標を立て、本人と共有したこと。
達成したら、どうなるかも明確化にしたこと。
いかに目標を立てることが大事か、目標を的確に明確に立て、本人と共有することが大事か、何より褒め続け励まし続けることが大事か、
を教えてくれているようである。
On the road 2014.9.18