【日本の歴史】「関税自主権」の回復とは?欧米との約100年にわたる因縁


posted by本橋
「学習空間 埼玉西部エリア
(入間扇台教室&桶川西教室)」


歴史で出てきますね。
『関税自主権』

だいたいの中学生は、
なんのこっちゃわかってません。

そらそうです。
そんな言葉、日常で使わないし。

しかし、
日本史(歴史)においては大事な言葉。
高校入試にもよく出ますよ。


欧米との100年にわたる因縁。
【関税自主権の回復の歴史】です。
いきましょう。

レッツすたでぃじゃぱにーずひすとりー!!




ここに、
「100円の国産オレンジ」と、
「50円の外国産オレンジ」があります。
味はまったく一緒です。


どちらを買いますか?


当然、50円の外国産オレンジ買いますよね。

もしその状況だと、
ほぼみんなが外国産を買う。
日本の農家はつぶれます。

そうならないために、
外国産オレンジに「関税」をかけ、120円とかにする。

そうやって、自国の生産者を守る。
それが「関税」のしくみですね。

関税自主権

貿易において、商品にかける関税の税率を、自主的に決めることができる権利。



もし国がこの関税自主権を持ってないと、
国内の生産者は大ダメージ。つぶれちゃいます。

しかしかつて日本は、
この関税自主権がありませんでした。

むしろ、税率は相手国が自由にいじれる。
そんなとんでもない条約を、欧米諸国と結んでました。

それが、
1858年の日米修好通商条約ですね。
いわゆる、不平等条約。


イギリスで始まった産業革命により、
欧米諸国は
「大量の商品を海外に売りたい!」

日本市場もターゲットだったんですね。



※ちなみに、
日本が東南アジアの国々のように欧米に植民地にされなかったのは、「侍」(サムライ)がいたからと言われています。

そりゃそうです。
上陸して制圧しようもんなら
日本刀ぶん回し、死なんか恐れず斬りかかってくる輩ですから、怖すぎです。

実際、侍がイギリス人をブッた斬ってます。
→参照「生麦事件」。




さあでは
江戸幕府はなぜ、
こんな不平等条約を欧米と結んじゃったんでしょうか?



こんな感じ。

江戸幕府
◾️うーん、戦争しても勝てないしな。全部受け入れるしかない。

◾️関税?なにそれおいしいの?

◾️ま、いいか。とりあえず貿易しときゃ、国が良くなるだろう。

幕府は、海外貿易なんぞド素人。
関税自主権の重要性など、無知だったのです。


欧米としては、
軍事力をブイブイ言わし、
まんまと条約を結ばせる。

直接の武力行使無しで、
経済的に植民地化する。

これに成功したのです。


うーん、
無知って怖い。

やはり、帝国主義の時代。
軍事力がすべて。力こそ正義。
まさに弱肉強食の時代性を感じます。



その後、当然日本は国内産業が大打撃。
暴動も多発します。



日本オワタ…

と思いきや!
革命が起きて日本の快進撃が始まります。

明治維新。

富国強兵を進め、近代国家になります。
「ちょんまげしてる場合じゃねえ!」

日清戦争で勝利。
日露戦争で勝利。


明治維新により
欧米諸国と肩を並べる、
まさかの大国に生まれ変わりました。

日本
「イギリスさん、日露戦争では支援ありがとな。ロシアのアジア進出。我々がくい止めましたよ。
そろそろ…あの不平等条約。アメリカさん、何とかしてもらえまへんか?」

イギリス&アメリカ
「ま、ええか。ロシアのバルチック艦隊を沈めるって…お前らマジか…」


1911年、日米通商航海条約を締結。

1858年の不平等条約から約50年を経て、日本は「関税自主権の回復」を達成しました。

この時に欧米と交渉したのが、
外相の「小村寿太郎」。

「関税自主権の回復」=「小村寿太郎」

これ、覚えとくといいです。
小村寿太郎の交渉力が、日本を救ったのですね。


小村寿太郎


全ての始まりは、
1853年、ペリー(アメリカ)が浦賀に来た時。

軍事力を盾とし、
日本は開港させられ、不平等条約を結びました。
そこから、欧米との因縁は約100年続くのです。


最後は
壮絶な戦いを繰り広げ、
アメリカの原爆投下により日米戦は終わりました。



国家は、
基本的に「自国の利益」しか考えません。
当然です。自国の繁栄と存続を望まない統治者はいないからです。

少し前まで、アメリカが世界最強でした。
それにより、世界の秩序がある程度安定してました。

しかし最近のアメリカの本音としては、

「世論もあるし、自国の兵士は海外で死なせたくない。最近は優秀な無人機とかもあるしな。でも、武器は全世界に売り続けたい」


軍需産業こそが、アメリカ経済の根幹
戦地に兵を送り込むことは減っても。です。


世界であちこちで紛争が起きてる。
実はその状態で1番儲かる国は?
実はその状態を望んでる国は?


もし全世界が平和になったら。
◾️他国に基地を置く理由がなくなる。
◾️ミサイル防衛システムなんぞ、誰も買ってくんない。



話がそれてしまいました。

「関税自主権の回復の歴史。」
いかがでしたでしょうか。

歴史は、流れです。
点で勉強しても、おもしろくないです。

それぞれの国の思惑、駆け引き。

まさに歴史を学ぶと、
人間の本性が見れます。

その本性をいかにうまく制御し、
平和な世を目指すのか。

実はそれを学ぶのが、
歴史の勉強であり醍醐味なのです。


以上。
さよなら。さよなら。さよなら。





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