個別指導塾の学習空間、富士吉原・裾野教室の及川です!
最近とても寒くなってきましたね。
裾野から帰る時はいつもフロントガラスが凍っていてしばらく前が見えません(笑)
インフルエンザの噂もちらほら耳にしますので皆さん体に気を付けて過ごしてください。
さて、今日は言葉と思考についてお話ししたいと思います。
「1984年」という小説があります。
ディストピア小説といって、国民が国家に抑圧された社会を描いたお話なのですが、
その中に「ニュースピーク」という人造言語が出てきます。
「良い、素晴らしい、すごい、ヤバい、最高」など、良さを表す言葉には様々な言い方がありますが、
ニュースピークでは「良い、とても良い、とてもとても良い」に代わります。
「悪い、酷い、最悪」は「良くない、とても良くない、とてもとても良くない」となります。
いかがでしょうか?
「言葉を選んだり考えたりする必要が無ないし、シンプルでいいな!」と考える人はあまりいないと思います。
もしニュースピークが公用語になったら、会話も何も恐ろしくつまらない世界になるでしょう。
思考は普段使っている言葉を元に行われます。
ニュースピークのように、簡単な言葉や少ない語彙しか持たなければ思考も単純になっていきます。
怒りの感情を「あほ!」の一言でしか表現できなかったり、
どんな種類の魚を見ても「ああ、魚だな」としか思えなかったり。
…あまり賢そうとは言えませんね。
語彙を増やすというのはつまり、区別出来るものを増やすことです。
判別できることが増えれば、それだけ比べることが容易になります。
さまざまなものを比較できれば、より複雑な事を考えることに繋がります。
日本には雨にを表す語彙が非常に多いそうです。
イヌイットの言葉には雪に関する言葉が百種類近くあると言います。
きっと砂漠にすむ民族の言葉には砂にを区別する単語が沢山あることでしょう。
言葉は文化であり、歴史であり、思考そのものです。
分からない言葉があったら、知らないままにしないでください!
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥!
専門用語でなくても構いません。どんどん先生に質問してくださいね!
言葉は人間最強の武器ですから、しっかり磨いていきましょう!