こんちゃ。
個別指導の学習空間 埼玉西部エリア 川越南・学プラ担当の小宮です。
今回お話するのは、高校の有機化学分野で学ぶ、異性体についてお話しようかと思います。
中学生には少し、いや大分難しいかもです。
Let’s study chemistry!!
そもそも異性体とは何なのか、と言いますと、今私の手元にあるブルースという有機化学の教科書によりますと、
と記されています。
有機化学の分野では、化学式がポンと与えられただけでは、何の物質なのかを特定することがかなり困難です。
例えば、化学式がC2H6Oとなっていた場合、そこから考えられる化合物としてはエタノールとジメチルエーテル、という2種類があります。
一方はアルコール、もう一方はエーテルという物質群に所属するため、化学式こそ同じなのですが、性質が全く異なってきます。
(具体的な話はここではしません。気になる方は調べてみてください)
このように、分子中の原子のつながり方が異なる場合に生じる異性体を構造異性体といいます。
これ以外に、立体的な構造のみが異なる、というパターンもあります。
恐らく日常で耳にすることがあるとするなら、トランス脂肪酸とかでしょうか。あれも、通常の脂肪酸と化学式や原子同士のつながり方が同様ですが、立体的な配置が異なることで性質が変わってしまっている例ですね。
立体的な構造のみ異なっているものを立体異性体といい、特にトランス脂肪酸のような異性体を幾何異性体といいます。
(詳しくは調べてみてください)
ただし、立体異性体の場合、幾何異性体以外に、鏡に写したときに重ねることができない、というパターンもあります。このような異性体を鏡像異性体といいます。
この異性体を説明するときによく用いられる表現は「右手型」と「左手型」の物質がある、というものですね。右手用の手袋を左手につけることができないのと同じ理屈です。
ここまでをまとめると、
→構造異性体と立体異性体
・構造異性体:分子中の原子のつながり方が異なるもの
・立体異性体:立体的な構造のみが異なるもの
→幾何異性体と鏡像異性体がある
さて、このようなものがあったとして、恐らくこのような疑問が出てくるのではないでしょうか?
まぁ、ごもっともな疑問ですよね。構造異性体はそもそも別物になってしまうのでまだ性質が違ってくるのは理解しやすいと思います。
しかし、立体異性体は物がはっきりと分かるように分子式を書いたとしても変わりませんから、イメージしにくいです。
ただ、私はこの問いに対しては、ちょっと言葉は悪いですが「変わるに決まってるでしょうが!」と突きつけます。
と言っても、小難しい話をされてもますます混乱を招くだけなので、この記事の中では実例を紹介します。
立体異性体は先程述べた通り、立体的な構造が異なるものとなります。実はこれ、たんぱく質などのような無数につながり続けている物質では非常に重要です。
というのも、たんぱく質は20種類あるアミノ酸が無数に連なってできていますが、アミノ酸が真っすぐに並んでいるわけではなく、実は折りたたまれている状態で存在しています。
立体的な構造が異なる、ということは、たんぱく質の折りたたまれ方、例えばどこで折るか、もしくはどこに折り目をつけやすいかなどが異なってきます。
この折りたたまれ方がおかしなことになってしまうと、時たま重篤な病気を引き起こすこともあります。代表例が牛海綿状脳症、通称BSEです。
この話、20年以上前に話題になったものなので、保護者の中には覚えている方も多いかもしれません。BSEは、ある日牛が奇行に走った末に亡くなってしまう、という病気で、その牛の脳はスポンジのようにスカスカになっていた!というものです。
この病気は、細菌やウイルスによるものではなく、たんぱく質の立体構造が狂ってしまうことによって引き起こされています。
構造が狂ってしまう詳しい要因はまだ不明ですが、狂った構造のものが紛れ込むと、周りにある正常なたんぱく質も巻き込んでいきます。
逆に言うと、異常構造をもったたんぱく質を体内に取り込まなければ感染しません。
…だから当時、あんなに牛が殺処分されていたんですね~…いやー恐ろしい…。
っと、話がそれましたね。立体異性体であっても、ちゃんと分離しないとものによってはどえらいことになる、というのはBSEだけでもお腹いっぱいでしょうが、鏡像異性体でも似たような話はあります。
有名どころだと「サリドマイド薬害」です。
1950年代に使われていたサリドマイドという睡眠薬があるのですが、これを妊婦さんが服用することで胎児が奇形児になってしまった、という事件です。
調べてみたところ、鏡像異性体の片一方に強烈な催奇作用、すなわち奇形にさせてしまう作用があることが分かり、薬品を全て回収することになってしまった、という流れになります。
右手型と左手型を混ぜこぜで売っていたがゆえに起きた悲劇ですね…。怖い怖い…。
このように、立体的な構造が違うだけでも、実はものによってはとんでもない被害を生むこともあるため、特に有機化学の分野をやっている方はその辺りを相当気にしています。
合成とかを行う時は特に、ですね。
それを測定するための機械を紹介…と思いましたが、これ以上書くとものすごく長くなってしまいそうなので、この辺にしておきましょう。
アディオス!!
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