個別指導塾の学習空間、彦根・八日市教室の成田です!
例えばの話です。
妻が夫に料理を作ったとします。
妻はあまり料理は得意ではありません。
しかもそれほど向上心があるわけでもなく、
ほどほどに食べれるものが作れれば良いと考えています。
ある日、いつもより気合いを入れて料理を作りました。
夫に料理を食べてもらいます。
すると夫が、妻の作った料理に対して感想を述べました。
ここで質問です。下記の①と②の感想のうち、
『次はもっと頑張っておいしく作ろう』と思える感想はどちらですか?
①「ちょっと塩味が濃い。次回はもっと塩を減らして、ダシを利かせた味にしなさい。」
②「とてもおいしいね。ただもう少し塩を減らして、ダシを利かせると、もっとおいしくなるかも。」
恐らくほとんどの人は、②を言われたほうが、次回のやる気につながると思います。
ひょっとしたら、夫は全くおいしいと思っていなかったかもしれません。
しかし、素直に①の意見を言うのと、工夫して②を言うのとでは、
その後の妻の料理に対するモチベーションに大きく影響してきそうです。
これは、勉強に関して子どもに伝える言葉にも共通した考え方です。
勉強をしない子に、「勉強しろ」と言うことで子どもがやる気になるパターンは皆無です。
テストの点が悪かった子に、「何この点数?ちゃんと勉強したの?」と叱責することで、
次回のテストに向けて意欲を高めるパターンもほぼないでしょう。
当たり前のことを言うことは簡単です。
しかし子ども自身が当たり前と思っていることを改めて他者から言われたところで、
モチベーションが高まることはないのです。
「何この味?ちゃんとメニュー見て作ったの?」
なんて夫から言われた日には、離○届が脳裏にチラついてしまいますよね笑。
子どもをやる気にさせるのは難しいことです。
しかしどんな子でも、それがとても小さいとしても、やる気はちゃんと持っています。
周りに分かりやすく示さなかったり、隠しているだけで、やるべきことはわかっています。
料理はマズいより、おいしいほうがいいことを知っているのと同じです。
ただ、「もっとおいしく作りなさい!」と言われて、やる気が増すことはきっとありません。
その小さなやる気をいかに大きくしていくかは、やはり周りの期待感や声かけが重要です。
我々はいつもそこを意識して、生徒対応や学習指導を行っています。
子どもたちの小さなやる気を育てていくことも、我々の使命と考えています。
ご家庭でも、子どもに対する声かけを一度見直してみてはいかがでしょうか?
ひょっとしたら、大きくやる気を失わせる言い方をしてしまってるかもしれません!
参考までに、最初に挙げた例の、「テスト結果バージョン」を下記に記しておきます。
①を言ってしまっている場合は、②を言うほうがきっと良い結果に繋がると思いますよ。
①「ちょっと点数が低い。次回はもっと勉強時間を増やして、集中して勉強しなさい。」
②「よく頑張ったね。ただもう少し勉強時間を増やして、集中して勉強すると、もっと点が取れるかも。」