理科で読む「矛盾」⑤(グッドエンド?編)

個別指導の学習空間 千葉エリア 習志野藤崎・佐倉臼井教室の竹村です。

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。最後です!
前回までのあらすじ…ではなく全文

前回、矛が勝つ!盾は負けた!という解釈をしましたが、あんまりにあんまりです。
今までの屁理屈をこねた時間は一体何だったのか!
愛が無さすぎる…!

ここからは元の文章を多少改変することになりますが、「どうなるの?」の質問に答えられるようにしましょう。
え?ここからもなにも既に改変しまくってる?そうかな?そうかも?

 


前回④の問題点と反省
・ちょっとたとえ話
テスト前、応用問で手が止まってる学生がいます。今にも問題を飛ばしそうです。そこで、「この応用問、テストで出たらどうするの?」って聞いてみましょう。彼は質問に誠実に答え「解けないので飛ばします」とか言います。ええ、苦手に向き合わない怠惰な学生ですよ。思った通りです。
相手を追い詰めたい言い負かしたい場面では、相手を悪くとらえたうえで、こういう答えをつぶす質問が有効です。
―いやね、彼は勤勉な奴なんです。だとしたら、そう信じて聞いてみましょう。例えば今回なら、「この応用問、テストで出ないの?」と。彼は、「これテスト範囲外なんで、出ないはずです」と答え、テスト範囲をよく把握して勉強している事を証明してくれるでしょう。思った通りですね!

・改めて本題
我々は商人を言い負かしたいわけではないんですよ。商人は嘘つきだと疑った時点でもう向かう方向を間違えてるんです。彼は嘘をつくような人じゃない、そう信じましょう?

こんなん精神論だと思います?―だとしても、結構結論変わるんですよ。

○やさしいせかいの話


原文:「以子之矛、陥子之盾、何如。」
意訳②:「この矛で、この盾を突くと、どうなるの?」
敢えて「貫く」ではなく「突く」と書いて、まだ貫通はされてない状況で答えを聞きましょう。こう聞いてくれれば、今までの解釈も活きてきます!
この質問文に対する商人の答えは、「盾は貫通されません」!もちろんですとも!
矛で突かれるのは想定の範囲内でしょう。売り文句通り、貫通されません。
矛側は「突くだけで貫通できる」とまでは言っていませんから、別にまだ虚偽ではありません。

そんなわけで、盾はメンツを保てました!間違えなく最強の盾です。
あとはどうやって矛側の「貫通できる」を達成するかですが。

やっと物理です!

以前少し書きましたが、何の細工もない野球ボールであっても、ミット…どころか鉄板をぶち抜く可能性を秘めています。
難なら消し飛ばすことすらできます。アホみたいな高速で射出すれば
ここまでの意訳につぐ意訳で、盾側も無限に頑丈な訳ではなくしています。
雑に鉄の盾と指定しても大丈夫でしょう。必要なだけ構造の工夫をする設定で。
矛側も形状の指定が緩いです。矛と呼べるギリギリで、先端が細長くて、総重量が大きいとよりいいですね。
ええ、その矛で突いても、この盾どころか、ちょっとまともな鎧でも貫通できないでしょう(そんな簡単に貫通出来たら鎧の意味ないし…)。
でも、近代の戦闘(戦争)において、鎧で身を固めた重装兵なんて兵種はまず出てきません。中世以前は最強格だったのに!ええ、十分に高速であれば(秒速1000m級)、わずか数gの金属片であっても、大抵のものが貫通できてしまうんですよ。ましてや貫通しやすいよう細工までした、弾丸としては巨大な矛となればそれはもうもう。

ただ、銃撃戦で金属の盾を用いるケースも見るので、鎧だと着るのが厳しいだけで、強い盾なら防げそう。相手は最強の盾ですからねぇ…

だとしたら、矛側も更に速度を上げるのみです。一桁増えて、スペースデプリ(宇宙ゴミ)の衝突実験(=秒速10000m級)となると、数gのアルミ玉が、その巨大な塊にたっぷり数cm食い込んだという、凄まじい実験結果が出てきます…!
このレベルの速度で撃ち出せば、鉄の盾のせいぜい厚み1~2cmは余裕でしょう。
※弾丸とは質量の桁が違いすぎて、これは立派過ぎる砲撃です。それこそ城壁レベルでもイケる気はするけど、ちょっと適当な資料探せなかったので置いときましょう。
この方法であれば、一日かけて削るなんてセコイまねしなくても大丈夫。
当時存在する、人力で扱える防具で貫通できないものはないと胸を張って言えるでしょう。

商人の言葉に嘘偽りなし!
矛もやっぱり最強!!!!

結論
この「最強の盾」は、想定し得るあらゆる攻撃で貫通されません。この「最強の矛」の突きでも貫通されません。
この「最強の矛」は、想像を絶する超高速で撃つことで、あらゆる防具を貫通します。「最強の盾」すら貫通します。

こういう話なら学習空間 習志野藤崎・佐倉臼井教室

SNSでもご購読できます。

まずは1週間の無料体験学習をお試しください

コメントを残す

*

CAPTCHA